「TOKYOもしもFES渋谷2023」は、渋谷の暮らす人・働く人・遊びに来た人の防災意識を高めるためのイベントで、災害に備える情報を紹介する「もしもの学校」ブースには、様々な企業・団体が参加していました。

 その中でも、大きなボードが目を引くブース「Women’s Wellness Action from Shibuya」(通称WWAs)の小林絵仁さん(一般社団法人渋谷未来デザインアシスタント)に、WWAsではどのような活動をされているのか、お話を聞きました。

Q 「Women’s Wellness Action from Shibuya」とは何ですか?
A 一般社団法人渋谷未来デザインが行う、「女性の健康が世界を変える」をスローガンに、女性特有の心とからだの健康問題への認知を拡大し、解決のための行動を促進するプロジェクトです。渋谷から日本国内外に向け、賛同企業や個人サポーターの方と連携して情報発信や啓蒙活動を行っています。

Q どういった活動をされているのですか?
A 渋谷でのイベントやSNSで、様々な視点・ポイントからの情報を発信し、ディスカッションの機会を設けています。イベントによって取り扱うテーマも異なるのですが、今回のイベントでは、「防災」の視点から女性の健康問題を考えることをテーマに、災害時における女性の課題や防災の知識発信を行っています。また、皆さんが災害時も心身ともにウェルビーイングでいるためのアクションを書き込めるボードを用意し、ブースに立ち寄った方々に、考えたことや感じたことを書いてもらっています。

Q 特に、女性が災害のために備えておくべきものがあるのでしょうか?
A まず、生理用品は必要です。また、女性は身体が冷えやすいので、薄手のストールを1枚持っておくと、体温管理がしやすくなります。スキンケア用品を災害バッグに備えておくこともオススメしています。緊急時はストレスが強くなり、肌荒れが起きやすいので、簡単にスキンケアができるとよいですよね。

Q 小林さんが皆さんに呼びかけたいことは何でしょうか?
A 様々な女性特有の健康問題がありますが、女性以外の方にも、一緒に考えてほしいと思います。私たちの活動をとおして、皆さんが女性の健康問題を考える機会づくりができればと考えています。

 
災害の備えとして、水や食料、ヘルメットを用意されている方は多いでしょうが、生理用品は忘れがちではないしょうか。災害時は何かとストレスが多いでしょうから、いつも使っているものでスキンケアだけでも普段どおりにできれば、気持ちが落ち着くかもしれません。
 
女性特有の健康問題は様々ありますが、WWAsは、特にセクシャル・リプロダクティブ・ヘルス/ライツ「性と生殖に関する健康と権利」についての、情報発信・啓蒙活動や問題解決に力を入れ、望まぬ妊娠や婦人科系疾患、性に関する人権侵害から女性を守ることを目的に活動をされているそうです。
 
小林さんがおっしゃるように、女性特有の健康問題を女性だけの問題として捉えるのではなく、女性以外の方も一緒に考え、より沢山の視点から議論が行われることで、課題解決の近道になりそうです。
様々な情報が溢れかえるなか、WWAsのように情報発信活動を行うプロジェクトがあれば、より簡単に正確な情報を受け取ることもできるので、皆さんにWWAsの存在を知っていただきたいと思います。
 
Women’s Wellness Action from Shibuya (https://womens-wellness-action.com/